2007年2月23(金)

JIA(日本建築家協会)沖縄支部の依頼で、               

第10回卒業設計作品選奨 審査委員をしました。         

                   

場所性/時代性/コンセプト、学生も頑張っていました。

コンセプトから、形への表現力がもっと必要だと感じました。

独断と偏見での私の講評です。

正式には、JIA沖縄支部のホームページで発表されると思います。

*大学部門                             

優秀賞

作品:個から広がる町のようなもの ー栽培する家たちー        

   岩崎 優花 (琉球大学)

この作品は、現社会基盤への提言、個人主義/資本主義での限界を図面を通して論文として発信している。

個人の敷地境界線をなくす。塀を造らない。共有地とする。建物をなるべく小さくし、離れの部屋のような建物を設け、フレキシブルに、利用可能にする。

地域コミュニティーを、時代的に維持しながら、外部からの受け入れと、少しずつの地域の成長を表現している。集落としてのDNAをどう繋げて行くか問う作品である。

人口増加が終わり、これからの空き地や、空き家の利用のあり方をも考慮している。

それが、文化の継承と、集落の維持に繋がる。核家族や、老人問題、いじめなど、ここを考えないといけないと言う主張でした。

米軍返還地等での都市計画、短い時間での町の作り方、道路拡張などでの、町の変化に、沖縄の危機感を感じ、これからどうしたら良いか、考えた作品である。とても深くおもしろい作品でした。

優秀賞

作品:沖縄空間 ー市場と文化継承の建築ー 

  諸喜田 圭 (九州産業大学)

那覇の公設市場の老朽化で、沖縄らしい新しい市場を考えた作品。

中心に大きなガジュマルを配置した。

その模型写真オブジェのインパクトが審査員に好感をよびました。

そのガジュマルは、オブジェなのか本当の木なのか?。金色の大きなガジュマルの下の木漏れ日、キラキラした光を想像して、選ばれた作品でした。Rの高さを変えた壁、レベルを変え、人々を導入していく。

バリアフリーの社会になってきて、迷路のような市場、フロアーの微妙な高低差や、Rの壁が視線的に、空間の楽しさを感じる作品です。

特別賞

作品:スージの寮 ー新しいスージグァー空間の提案ー 

  大久保 なつみ (琉球大学)

B2サイズ1枚の作品でした。首里に県立芸大の寮を造る。

人と建物、建物と建物、道路の距離感をもっと、近くした方が良い。

今の町の空間は、スケールアウトしている。車社会での距離感で、ヒューマンスケールでの距離感ではない。

県立芸大の寮で、芸術家の町、寮をつくり、スージグァー空間のように人々を、触発させる。2枚め後の図面を見たいと特別賞になった作品です。

*短期大学、専門専修学校部門

優秀賞

作品:UGANABIRA AN ART MUSEUM

  平良 亜弥乃 (インターナショナルデザインアカデミー)

万座毛に歴史博物館を造る計画。

なぜ、万座毛なのか。建物から見える景色を考慮?

遊歩道から見ると、その人工物が水平線や、海岸独特の自然の岩や、緑の地形を隠す、景勝地に必要な建物なのか?場所性が問題だと感じた。建物の、内観パースや、ファサードの検討、色の使い方等、他の作品には無い完成度でした。

優秀賞

作品:PEACE NET 

  内間 直樹 (インターナショナルデザインアカデミー)

浦添市の米軍基地キャンプキンザーに、沖縄の歴史を伝える建物と、商業施設を造る。

彼のコンセプトに、『過去を理解せずに未来はありえない。』そんなフレーズがあった。民間と軍の境のネットファエンスを平和の網として、世界の架け橋として広げるコンセプトだ。

一般の人は、取り払いたいネットフェンスを、デザインのモチーフとしても使用している。プラス思考の若いエネルギーに期待する。

優秀賞

作品:ARTIVE POINT-F 

  金城 馨 (インターナショナルデザインアカデミー)

普天間返還跡地に、アーティストと市民の交流の為の建物。創造空間。若いアーティストの居住空間を設け。

そのエネルギーを町のエネルギーにしたい。これから普天間返還後、基地の中の芝生や、地形を残しつつ、都市計画をして欲しい気持ちが良く理解できました。

特別賞

作品:らうれあ村 (ぷあ保育園・ひわひわ園)

  山城 香代 (パシフィックテクノカレッジ)

保育園と、老人施設を併用した、複合福祉施設。ハワイ語でタイトルを考え、身近な題材を考えよくまとめた作品でした。
工業高校の部門 
優秀賞

作品:映画館

  仲村 貴司 (沖縄工業高校)

図面の中にコンセプトが表現されてなく残念でした。

図面の見やすさ、わかりやすさ、表現力を評価しました。

本人が映画が好きで、大きな映画館を造りたかった、その気持ちがが、伝わりました。

優秀賞

作品:保育園

  長浜さおり (美里工業高校)

ファサードが、保育園らしく、女性の視点で、

楽しい/優しい保育園を造りたい気持ちが伝わりました。

優秀賞

作品:研修施設

  新垣敏彦 (北部工業高校)

                

本部の海洋博記念公園近くの研修施設。海を見ながら宿泊研修のできる施設。

図面が奇麗で、丁寧にレイアウトし、真面目さを評価しました。